会社は頭から腐る/冨山 和彦 08001 | 年間365冊×今年20年目 合氣道場主 兼 投資会社・コンサル会社 オーナー社長 兼 グロービス経営大学院准教授による読書日記

会社は頭から腐る/冨山 和彦 08001

冨山 和彦
会社は頭から腐る
―あなたの会社のよりよい未来のために
「再生の修羅場からの提言」
★★★★★

新年早々、

「腐る」とは如何なものかと思ったが。

だが、今年のスタートを切るに相応しい

素晴らしい本だった。


冨山和彦さんは東大法学部に在学中に

司法試験に合格、スタンフォード大学でMBAをとり

産業再生機構のCOOを40代前半で務める。


その略歴からすると、

クールなエリートを想像してしまうが、

あくまでも現場現物主義で、

あくまでも熱く、

常に真剣勝負。

人の機微にまで通じる方のようだ。


 そして緻密な論理で華麗な経営戦略を語るよりも

 彼らの腹に落ちるようなコミュニケーションを

 取ることの重要性に氣がついた。

 その最良な方法は、

 何よりも彼ら彼女らに好かれることである。

 そして、そのためには、少しでも多くの時間と体験を

 共有してお互いを知ることが重要だという

 ある意味当たり前のことを理解していったのだ。

 相手の話をよく聞き、相手の氣持ちを想像しながら、

 相手の腹に落ちる言葉で思いを伝える。

 そしてそれを繰り返す。

 施策の正しさと我々自身の決心や覚悟を示すために

 自分達でもドブ板を踏むような

 顧客回りをやり、泥にまみれた。


思わず、姿勢を正す。

この覚悟が、自分にあったか。

襟を正したこの氣持ち、

一年間忘れぬよう胸に刻み込みたい。