ビジネススクールで教える メンタルヘルスマネジメント入門/佐藤 隆 08055 | 年間365冊×今年20年目 合氣道場主 兼 投資会社・コンサル会社 オーナー社長 兼 グロービス経営大学院准教授による読書日記

ビジネススクールで教える メンタルヘルスマネジメント入門/佐藤 隆 08055

佐藤 隆, グロービス経営研究所
ビジネススクールで教える メンタルヘルスマネジメント入門
―適応アプローチで個人と組織の活力を引き出す
★★★★★


さて、今日が最終回の「リーダーシップとメンタルヘルス」。

最終講義の前に、総復習のつもりで読み返す。


本講座を受講しようという動機になった、

うつ病への留意点や対応の仕方が整理されていたので、

ここで改めて確認したい。



 ●うつ病とは・・・
  ・誰でもかかる病氣
  ・怠慢や仮病や性格の問題ではなく、
   脳の神経伝達物質のアンバランス、
   メカニズム障害。
  ・努力家や組織のために働く人がなりやすい。

 ●うつ病になった人への対応は・・・
  ・まずは治療、休養のために
   職場から離れることが重要。
  ・職場リーダーだけでなく、
   必ず専門家・家族の協力を得ながら進めていく
  ・回復するまでは理解と誠実を基本に、
   心優しく扱う。
  ・本人も、職場も、家族も、周囲の人も
   正しいメンタルヘルスの知識を持ち、
   性急にならず、「長期的に」取り組んでいく。
  ・励ましの言葉でも本人には負担になっている
   ことがあるので、ままならない氣持ちを理解する。
  ・職場復帰の際、本人に負担がかかり、
   事故が起きれば労働災害となることがある。
  ・医師の復帰許可の診断書が、
   良好な職場適応を担保するとは
   限らないことを理解する。
  ・休職中は、医療機関で職場復帰のための
   デイケアやグループ・カウンセリングなど、
   リハビリテーション・カリキュラムがあれば
   受けてから復職に結びつける。
  ・復帰後も医師の指示に従い、
   服薬治療を続ける。
  ・リーダーは、本人の悩みや氣持ちを傾聴する。


もちろん本書に繰り返し書かれているように、
未然防止が何よりなのだが。

その防止策として、本書の特長なのが
「組織行動とリーダーシップ」面や
「人的資源管理」面からアプローチしていることだろう。
だからこそ、MBAで学ぶものとして
この「リーダーシップとメンタルヘルス」を
会得する意味があるのだと思う。

あとがきの



 肝心の健康が損なわれてしまっては、

 何の意味も無い。

 これは自分だけでなく、

 部下なども含む話である。

 自分自身、そして部下やまわりの人の

 メンタルヘルスも配慮した上で、

 適切に活性化し続けることが

 昨今のリーダーに求められている。


まったくその通りだ。


 どれだけ経営知識を身につけ

 スキルを磨いても


の部分は、実に耳が痛い。



再読。

ビジネススクールで教える メンタルヘルスマネジメント入門/佐藤 隆 08043

ビジネススクールで教える メンタルヘルスマネジメント入門/佐藤 隆 08029