サクリファイス/近藤 史恵 08059 | 年間365冊×今年20年目 合氣道場主 兼 投資会社・コンサル会社 オーナー社長 兼 グロービス経営大学院准教授による読書日記

サクリファイス/近藤 史恵 08059

近藤 史恵
サクリファイス
★★★★★

先日、友人達と夕食会をした。

各界で大活躍する皆と、

「最近一番良かった本は何か?」

の話になって話題になったのがこの本。

推薦してくれた方に、早速お借りする。


自転車のロードレースが舞台である。

ロードレースではチームプレーが要求され、

プレーヤーは自らの栄光とチームへの貢献の

狭間で葛藤する。


あるチームの中の人間関係のと

その葛藤が、数年前に起こった事件に絡まって

息もつかせぬスピード感のある

ストーリーが展開される。

登場人物の感情の「ひだ」の描写は緻密だ。


エースの勝利を助けるアシスト。

そのアシストはエースのための

「サクリファイス/犠牲」なのか。


エースだけでは組織にならない。

組織として、個人としても勝つことは叶わない。

縁の下の力持ち的な存在が必ず求められる。

では、彼ら「脇役」達は「犠牲」なのだろうか。


つい経営の立場で読んでしまうが、

スポーツと企業は違う、と思いながらも

かなり引き込まれた。