リーダーシップの旅 見えないものを見る/野田 智義, 金井 壽宏 08061  | 年間365冊×今年20年目 合氣道場主 兼 投資会社・コンサル会社 オーナー社長 兼 グロービス経営大学院准教授による読書日記

リーダーシップの旅 見えないものを見る/野田 智義, 金井 壽宏 08061 

野田 智義, 金井 壽宏
リーダーシップの旅 見えないものを見る (光文社新書)
★★★★★

ヒビキング さんや橋口寛 さんのブログで好評だった

この「リーダーシップの旅 」。

読もう読もうとして忘れていた。


二人が薦めている通りの良書。


 そういった人たちをリーダーと呼ぶのは

 なぜだろうか。

 彼らが成し遂げたこと、

 挑戦したこと、

 挑戦し続けていることを考えると、

 その理由が見えてくる。

 「リーダーは創造と変革を扱う」

 もう一度言わせてもらう。

 リーダーは変革と創造を扱う。


「変革と創造」とは

グロービスのメインコピーと一緒だ。


現状に甘んじたり

「これでいいや」と思った時、

リーダーではなくなるのだろう。


 英語にこんな諺がある。

 ―旅を前にして、人は、そんな新しいやり方は

 非現実的だ、不可能だという。

 旅を終えて、人は、なぜ自分たちがそんなふうに

 言っていたのかすら不思議に思う―

 

 この諺から語る創造と変革の共通点は

 「事前のあまりに高い不確実性」と

 「事後には当たり前だと受け入れられる常識性」

 ということになる。

 事前の不確実性と事後の常識性、

 その間にあるのは、連続ではなく非連続だ。

 リーダーシップの旅において、

 リーダーはこの非連続を飛び越える。


本書の副題の「見えないものを見る」というのは

リーダーには不確実性とその向こうに常識性を

見ることができる、ということなのだろう。


今までの社内の価値観・判断基準や

仕事の進め方に疑問を持つ、

というのは実に難しいことのようだ。

私は天の邪鬼なので、

「なんでこんなことしているのだろう?」

「ほかにいい方法ないの?」

「この仕事、無駄じゃない?」

とかドンドン思いついてしまうのだが。


でも、ここに落とし穴がある。

ここで好き勝手なことを言うためには

この本でも書かれている「信頼の蓄積」が

必要なことを今の環境で学んだ。

どれほど「常識」を論理立てて話しても

非連続を飛び越えるためには

「よくわからないけど、あの人と共に飛んでみよう」

と思わせることが必要なのだ。