ただマイヨ・ジョーヌのためでなく/ランス アームストロング 08075
- ただマイヨ・ジョーヌのためでなく/ランス アームストロング
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先日の
が良いね!と当ブログで申し上げたところ、
書友のヒビキングさんから
「ロードレースと言えば、ちょと趣は違うと思いますけど
この本も良いですよ」
と推薦していただく。
「僕の人生は
長くつらい上り坂を
上るためにある」
史上最年少で世界自転車選手権で優勝するなど
人生の絶頂にあった超一流自転車選手を襲った悲劇。
睾丸癌は肺や脳に転移し、
著者のランス・アームストロングの人生を脅かす。
生存率20%という厳しい環境にありながら
化学療法の激しい副作用に耐え、生還する。
だがそこでドラマは終わらなかった。
生殖機能を失い、鋼の様な筋肉を失いながら、
そして、強靭な精神力を一度は失いながら。
挫折と希望の挟間を彷徨いながらも、
同志である母親や妻や友人他
多くの人に強く支えられ、
自転車こそが自分の人生だと思いなおし
彼は復活する。
99年には自転車レースの最高峰、
地上で最も過酷なスポーツイベント、
ツール・ド・フランスで個人総合優勝を果たす。
翌年も優勝し連覇を成し遂げる。
「断言していい。
癌は僕の人生で起こった
最良のことだ」
本書の原題は
「It's not about the bike」。
確かに自転車だけの本ではない。
癌という強敵から逃げず、
真っ向から引き受け、
勇氣をもって闘った男と
それを支え続けた同志達の人間ドラマだ。