日本国債〈上〉 (講談社文庫)/幸田 真音 08101
- 日本国債〈上〉 (講談社文庫)/幸田 真音
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2000年11月に刊行され、
大いに話題にもなった本書。
大幅に加筆され文庫本になったのが2003年。
以前から読みたいと思っていたが縁がなかった。
ファイナンスを学ぶに当たり、
星野優先生のファイナンス基礎の
ハンドアウトを見直していたところ、
本書が参考図書として推薦されていた。
当時から国債という借金を重ねる日本。
その国債は財務省との関係の中で、
主にシンジケート団という金融機関の
団体が引き受けるのだが、
その応札が「未達」になったら
果たして日本はどうなるのか。
日本の借金の「引き受け手」が
いなくなったそのとき、
マーケットはどう動くのか。
日本全体へのインパクトは。
「この国が破産する」
未曾有の事態の背後にちらつく
巧妙な「仕掛け」。
ぐんぐんと、引き込まれる。
そういえば、最近、
国の借金について日経の記事が
減ったような氣がしないでもない。
一時期紙面を賑わせていた時には
リスクヘッジのためにも
自らのささやかなポートフォリオを
一部外国資産に振り向けたものだが。
果たして今の日本は、
「X-Day」に近づいたのか遠のいたのか。