日本国債〈上〉 (講談社文庫)/幸田 真音 08101 | 年間365冊×今年20年目 合氣道場主 兼 投資会社・コンサル会社 オーナー社長 兼 グロービス経営大学院准教授による読書日記

日本国債〈上〉 (講談社文庫)/幸田 真音 08101

日本国債〈上〉 (講談社文庫)/幸田 真音
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★★★★★

2000年11月に刊行され、

大いに話題にもなった本書。

大幅に加筆され文庫本になったのが2003年。

以前から読みたいと思っていたが縁がなかった。


ファイナンスを学ぶに当たり、

星野優先生のファイナンス基礎の

ハンドアウトを見直していたところ、

本書が参考図書として推薦されていた。


当時から国債という借金を重ねる日本。

その国債は財務省との関係の中で、

主にシンジケート団という金融機関の

団体が引き受けるのだが、

その応札が「未達」になったら

果たして日本はどうなるのか。


日本の借金の「引き受け手」が

いなくなったそのとき、

マーケットはどう動くのか。

日本全体へのインパクトは。


 「この国が破産する」


未曾有の事態の背後にちらつく

巧妙な「仕掛け」。


ぐんぐんと、引き込まれる。


そういえば、最近、

国の借金について日経の記事が

減ったような氣がしないでもない。

一時期紙面を賑わせていた時には

リスクヘッジのためにも

自らのささやかなポートフォリオを

一部外国資産に振り向けたものだが。


果たして今の日本は、

「X-Day」に近づいたのか遠のいたのか。