ストラテジック・マインド―変革期の企業戦略/大前 研一 08148 | 年間365冊×今年20年目 合氣道場主 兼 投資会社・コンサル会社 オーナー社長 兼 グロービス経営大学院准教授による読書日記

ストラテジック・マインド―変革期の企業戦略/大前 研一 08148

大前 研一, 田口 統吾, 湯沢 章伍
ストラテジック・マインド―変革期の企業戦略
★★★★★

経営戦略の参考となる良書、

となるとなかなか思いつかない。

自推他推でも是非教えて頂きたい。

やはり、純粋想起で思いつくのは本書。


本書を初めて読んだのは学生の頃だったか。

何度読み返したか分からないけど、

他の本や大学院での学びのお陰で

ドンと味わいが増すようになった。

自分の成長を感じることができる、

というのも良書を何度も読み返す楽しみの一つだ。


 私は、自分でも、まだよく知らない

 事業ないし業界で

 仕事をしなくてはならなくなったときには、

 いつでもまず第一に、業界の専門家に

 「この業界で成功する秘訣は何ですか」

 とたずねることにしている。


 もちろん、即座に答えが出てくることなど、

 めったにない。

 そこで私は、KFSについて

 できるだけ早く妥当な仮説を立てるために

 さまざまな角度からほかの質問を打ち出し、

 追求を続ける。


KSFの重要性は、

マーケティングや経営戦略でも

何度も学んだこと。

このKSFの抽出に失敗すると

後の打ち手が全て狂ってきてしまう。


かといって「業界のプロ」でも

このKSFをちゃんと理解、

そしてその認識と共に行動しているとは限らない。


ケースを読んでいても、

もちろん実務でも

常にKSFを意識する様になったのは

良い習慣ではないかな。


ちなみに当社の様な商業デベロッパーのKSFは

ダントツ「立地」

2、3位が無くて

4位がMD(テナントリーシング)、

というところだと思う。


分譲マンションも俗に「3P」というが

ダントツ「立地」で

2位が販売価格、

3、4位が無くて、というところか。



今回面白いなと思うのが「漏れ分析」。

自社で取れるはずだったシェアをなぜ取れなかったか。


 *提供されなかった製品/モデル

 *カバーされなかった顧客

 *競合で失った顧客


と「漏れ」を要素ごとに分析し、

それぞれで差別化可能な領域を考え、

考えられる手段を検討する、というもの。


これは、わが「フレームワーク集」

に追加させて頂こう。







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