団塊の世代「黄金の十年」が始まる/堺屋 太一 08278 | 年間365冊×今年20年目 合氣道場主 兼 投資会社・コンサル会社 オーナー社長 兼 グロービス経営大学院准教授による読書日記

団塊の世代「黄金の十年」が始まる/堺屋 太一 08278

団塊の世代「黄金の十年」が始まる/堺屋 太一
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★★★★★


団塊の世代が定年を迎えている。

官僚を主とした論調では

主な働き手だった団塊の世代の引退は

日本経済にマイナスの影響を及ぼす、

というのが多い。

本書はそれに対する明快な反論。


大学生の頃から、堺屋太一先生の

その分析力や戦略構築能力には

憧憬を抱いていた。

経済企画庁長官になった時は

日本もやるじゃないか!と思ったっけ。


一番「おお、これは」と感じたのは

85歳になったら、すべてを国が面倒を見る、

という制度の導入。


何かの本で

「老人たちは何歳になっても将来が心配」

というアンケートデータを見たことがあった。

そのためにいくつになっても貯金をしっかりため込んで

数千万円の貯金を残して死んでいくそうな。

それでは何のための人生か、貯金か、と思う。

長生きすることがリスク、なんて人生は悲しすぎる。


長生きすることが本人にとっても家族にとっても

建前でなく本当に目出度いことになるって

素晴らしいことだ。


政治家や官僚の皆さんには

ぜひ本書を読んで頂き、

この仕組みを取り入れてほしい。


選挙が近そうだが、

「私には政策立案能力はありません。

 ただ、堺屋太一先生(大前研一でもいいけど)を

 ブレーンとし、その政策の実行・実現だけに注力します」

なんて政治家が出てきたらどうだろうか。