トップコンサルタントがPTA会長をやってみた/三谷 宏治 08326 | 年間365冊×今年20年目 合氣道場主 兼 投資会社・コンサル会社 オーナー社長 兼 グロービス経営大学院准教授による読書日記

トップコンサルタントがPTA会長をやってみた/三谷 宏治 08326

トップコンサルタントがPTA会長をやってみた
—発想力の共育法/三谷 宏治
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三谷宏治先生には、今年のあすか会議の際、

ゆっくりお話を伺う機会があった。

「ペイフォワード」を常に強く意識され、

ご自分のお子さん達のみならず、

後進のために何かを伝えようとする、

三谷宏治先生のご姿勢は素晴らしいと思う。


 子供たちにどう自由と制限を与え、

 よりよき発想に導いていくのか。

 そのためには大人自身が、

 親自身が変わらなくてはならない。

 自身が発想力を高めることを努力し、

 理解しなくてはならない。

 

 故に、親にとっての自己改造の書でもある。


全くその通りだと思う。

親父が酔っ払ってリビングで寝ころびながらテレビ見て。

それで子供に「勉強しろ!」と叫んでも

子供心には鬱屈とした何かが残るだけだろう。


子供の視界に入る中で、

親が最も勉強し続ける人間でありたい。

そして変わり続け成長し続ける人間でありたい。

それを心の底から楽しみつつ。

私もそう思っている。


 いくつのも「〇〇法」を身につけるより

 ずっとずっと大事なことは、

 学び続けることだ。

 壁を破り続け、考え続け、

 自分自身の発想パターンを試し続けること。

 それによって初めて、

 発想の幅は広くなり、深さは深くなっていく。


膨大なインプットと斬新な発想は

実は裏と表の関係にある。

あと、時には自己否定も大事。

そう理解した。


興味深いなぁ、と思ったのが、

三谷宏治先生が大型二輪の免許を取った時の話。

昔からのご趣味かと思っていたが、

つい最近のことだったのだ。


 ただ今回、教習所で我がインストラクターたちが

 口々に言っていたのは

 「大人の余裕」もしくは

 「大型二輪の品格」

 とも言える心構えだった。


 全くその通り。これは心の問題だ。

 実用上に不必要な、強大なパワーをなぜ持つのか。

 不必要なばかりでなく、不安定で危険な二輪で、

 なぜそんな悪魔的パワーを両足の間に抱えるのか。


 おそらく、その魔力を

 御すること自体が価値なのだ。


 <中略>


 でも使える自信がありながら、

 不要なときには絶対に使わずに済ませる。

 魔力に心奪われずに、自らを制御する。

 そういったことをきっと、

 これから求められていくのだろう。


「なぜ合氣道を続けるの?

 それ以上強くなってどうするの?」

とたまに聞かれる。


最大の答えはは「楽しいから」だが、

ちょっと物足りない氣がしてた。

この、魔力を持ちながらも


 魔力に心奪われずに、自らを制御する。


というのは理想としてあるかもしれない。


 学び続ける上で、大きなモチベーションになるのが

 「教える」ことだ。

 自分は理解したつもりだったのに、

 人に説明しようとしたら詰まった。

 そういう経験は無いだろうか。

 本当に理解していないと、人には教えられない。

 特に「分からなかった人に教えることは至難だ。

 分かってしまった人には、

 分からなかった人が何を分からないか、分からない。

 教える(教えようとする)ことで、

 本当の自分の理解レベルがわかる。


全くおっしゃる通りだ。

自分の頭の中での「分かったつもり」は実に多い。


私も教える機会は意識して作るようにしている。

社内講師や家庭の中でも。

娘にマーケティングや経営戦略の

エッセンスを教えるのは

至難の業だが実に面白い。


またグロービス経営大学院の講義中の発言も

学生ではない人が聞いてもわかるだろうか?

ということを冗長とならない範囲で氣をつけている。


これから、中国に留まる機会が増えていく。

マーケティングや経営戦略は彼の地でも通用するハズ。

是非、あちらの皆さんを集めて、共に学んでみたい。

最近、そう思い始めている。



最後に、本書で一番印象に残ったのはあとがき。

全部引用しようかと思ったが、

心の中だけにとどめておくことにした。

本書を読まれたことのない方は、

是非、読んで頂きたい。



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あすか会議2008 早朝企画の合氣道・古武術・少林寺拳法塾

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