自分であり続けるために 流されず、いまを生き切る50のメッセージ/田坂 広志 08177 | 年間365冊×今年20年目 合氣道場主 兼 投資会社・コンサル会社 オーナー社長 兼 グロービス経営大学院准教授による読書日記

自分であり続けるために 流されず、いまを生き切る50のメッセージ/田坂 広志 08177

自分であり続けるために 流されず、いまを生き切る50のメッセージ/田坂 広志
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前回同様、やはり巻頭の言葉が沁みてくる。


 自分の内なる声


 いま、あなたは、

 なぜ、この本を手にとられたのでしょうか。


 もしかしたら、

 いま、あなたは、

 悩みや迷いの中にあるのでしょうか。

 苦しさや辛さの中にあるのでしょうか。

 悲しみや寂しさの中にあるのでしょうか。


 もしそうならば、

 そのあなたに、

 心を込めて、申し上げたい。


 いま、あなたは、

 素晴らしい人生の一瞬を歩まれている。


 心を込めて、そう、申し上げたい。


 なぜ、そう申し上げるのか。


 なぜなら、

 悩みや迷いのとき、

 悲しみや辛さのとき、

 悲しみや寂しさのとき、


 そのときだけに、

 我々が得ることのできる

 素晴らしいものがあるからです。


 人間としての成長。


 いま、あなたは、

 その素晴らしい成長の一瞬を歩まれている。


 ただ、その成長の一瞬を掴むために、

 あなたに求められていることが、ある。


 声に耳を傾けること。


 あなたの心の奥深くにいる、もう一人の自分。


 その自分の声に、耳を傾けることです。


 この本はそのためにあります。


 ふと、目にとまったページを、読んでみてください。


 そのページのメッセージを読まれたとき、

 もし、心に響く言葉があれば、

 それは、いまのあなたに必要な、何かです。


 しかし、それは、

 著者からのメッセージではありません。


 それは、あなたの心の奥深くの、

 もう一人のあなたからのメッセージ。


 その声を大切に、歩まれることを。


 自分であり続けるとは

 その声に耳を傾けて、生きること。


 その内なる声に耳を傾けることを、忘れたとき、

 我々は、流されるように生きてしまうのかもしれません。



そういえば、最近、忘れていた。


自分の内なる声。


他人に、状況に振り回されいたかもしれない。


「周囲への氣遣い」

という建前に、逃げていなかったか。


もう一度、立ち止まって、

「自分の内なる声」

に耳を傾ける。

その時が来たのかもしれない。



そして、今回はもう一つ。


 不幸な出会い

 若き日に政治の世界を志し、
 代議士になり、
 そして、挫折し、
 自ら命を絶った青年が、
 初めて選挙に出たときに残した、
 次のような詩があります。

 今朝、駅前の街頭で、
 ビラを渡そうとした私の手を払いのけ、
 目を交わすこともなく、
 通り過ぎていったあなたへ。

 私たちの出会いは、
 不幸な出会いであったかもしれない。

 けれど、
 それでも、私は、
 あなたと出会えてよかった。

 出会えなかったよりも、
 出会えて、よかった。

 この詩を読むとき、我々は、
 一つの真実に氣がつきます。

 いま、この地球上に生きる数十億の人々。
 それらの人々の中で、
 一瞬の人生において巡り会えるのは、
 一握りに過ぎない。

 そして、そのことに氣がつくとき、
 一つの思いが、心に浮かびます。

 良き出会いだけが、
 出会いではない。

 本当は、

 すべての出会いが、
 大切な意味を持っている。


このように、

すべての出会いを心から歓び、

すべての出会いに意味を感じ、

すべての出会いを受け入れることが

出来るようになるならば、

私の人生はどれほど素晴らしいものになるのだろうか。




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