年間365冊×今年20年目 合氣道場主 兼 投資会社・コンサル会社 オーナー社長 兼 グロービス経営大学院准教授による読書日記 -764ページ目

座右の諭吉 才能より決断/齋藤 孝



著者: 齋藤 孝
タイトル: 座右の諭吉 才能より決断






★★★★☆
1ヶ月ほど前、「座右のゲーテ」 を読んで
たいへん良かったので買っておいた。

齋藤孝さん、さすが、外しませんね。面白かった!

小学生の頃、福沢諭吉の伝記を読んだことがあったが
一万円札の肖像にもなるのに
その伝記程度の知識しかなかった。
ヒタスラ勉強して、慶應義塾を始め銀行や新聞などを
日本で初めて作った男。

本書はそのような業績・実績をどのような個性・人間性で
達成したのかをエピソードを絡めて明らかにする。

とにかくクールな現実主義者で
意味の無いこと、無駄なことを避ける。
「悩む暇があったら勉強すれば良い」
その通り、だと思った。
目の前がちょっと開けたような気がした。

なんだか、慶應出身の方の人付き合いの上手さ、
スマートさ(全員が全員そう、ではないけど)は
創業者のキャラクターを継承しているのでは?
とも感じた。

「氣」の威力/藤平 光一



著者: 藤平 光一
タイトル: 「氣」の威力






★★★★☆
愛読書。
何度読んだか分らない。

藤平(とうへい)光一先生は合気道の師範。
ただ、小生とは流派が異なるのでお会いしたことは無い。

王選手の一本足打法や広岡監督に大きな影響を与え、
また千代の富士を指導・治療したことでも知られる。

改めて藤平先生の影響を大きく受けているんだな、と感じた。
合気道を他人に教える時に使っている言葉は
藤平先生の「受け売り」が多いんだって(笑)。

「ゴルフは身体に良くない。身体を片方にしか捻らない
運動が身体に良いわけが無い」というのは苦手なゴルフの誘いを
お断りする常套手段だし(笑)。

「指先ブラブラ体操」というのがあって、
体の緊張をほぐし集中力を高めるにはとても優れている方法だが、
合気道の試合の時はもちろん、大事な会議にも大いに役立っている。
先日も西麻布のとあるクラブでダーツをしたときに、
ど真ん中(ダブルプルというらしい)に三回連続に命中し
本人もびっくりして酔いがさめた(笑)。
この体操を試してみた直後だった。

ところで藤平先生、著作を拝読する限り、
少々自慢話は多いものの素晴らしい人間性の持ち主に感じられ、
以前より是非お会いしたい、と思っているものの、
先生を知る数人の方にご相談してもいつもなんとなく遠まわしに
「止めておいたほうが良いよ」と言われてしまう。

どんな方なんだろう??
大正9年のお生まれだから、もうよいお歳だろうし。。。

もっと早く受けてみたかった「ブランドの授業」/阪本 啓一


著者: 阪本 啓一
タイトル: もっと早く受けてみたかった「ブランドの授業」
―「本当の価値」はどのように創られるのか?


★★★★☆
非常に分りやすく、且つすぐ「試してみよう!」
と思える内容が多かった。

これまでブランドの本は結構読んできたど、
(もちろんブログを始める前からも)
「役に立ちそう度」は高い。

他にも書きたいことがあるが、
これから3歳の娘のために「サンタ」を
しなければならないので
今日はこれまで。

わざわざ着ぐるみを1500円で買ってきた。
ひげや眉毛もついている本格派!
アシスタントのK嬢には
「絶対ばれますよ。子供の夢を壊さないで下さいね」
と冷たく言われたが
うちの娘は「すれていない」ので
きっと大丈夫!

著者: 阪本 啓一
タイトル: もっと早く受けてみたかった「ブランドの授業」
―「本当の価値」はどのように創られるのか?


考える技術/大前 研一


著者: 大前 研一
タイトル: 考える技術

★★★☆☆
あれは大学生の時だった。
一冊の本に衝撃を受けた。
企業参謀―戦略的思考とはなにか
世の中にはこんなにアタマの良い人間がいるのか!と感動した。
そして彼のようにビジネスの世界で生きたい、と思った。
それ以来の大前研一フリークを自称する小生である。

発売されてスグ買って即読んだので、
本書を読んだのは二回目。
大前先生の本や講演会はいつも
ビジネスのヒントにさせてもらってます。
自分のアイデアのようなフリをしつつ、
パクったことが何度かある(笑)。

今回は住宅産業に身を置く小生としては
「ホームサーバ」でしょうか。
誰がサプライヤーになるのが良いのだろう?
マンションデベも供給者となれるだろうか??
ゆっくり考えてみよっと。

大前先生ご馳走様。


著者: 大前 研一
タイトル: 考える技術

マーケティングROI/ジェームズ・レンスコルド


著者: ジェームズ・レンスコルド, 上野正雄
タイトル: マーケティングROI

★★★☆☆
先週、執行役員他部門幹部に上半期の活動報告をした。

「××をした、の羅列で具体的な成果が分らない」
「キャンペーンは幾らの投資で幾らの儲けがあったか分らない」
と厳しい評価だった。
もちろん、「○○をして、幾ら儲けました、コスト削減しました」
と胸を張って言いたいのは山々だが、
「理科の実験とマーケティングの成果は違うんだ!」と
叫びそうになった。

どうしても数字でシンプルに説明しようとすると
「仮定の積み上げ」になってしまって、
「数字を作る」という表現が近くなる。
「A」と「B」を入れたら「C」が出来ました、
なんて言い切れない。

そのときどんなマンションを発売していたか、という「商品」や
「市況」「時期」「金利」「株価」「販売員の腕」「媒体の種類」
「広告のデザイン」「広告のコピー」等々色々な要素があり、
「A」+「B」→「C」なんて簡単に答えが出てきたら
それは限りなく嘘に近いと思う(笑)。
正直言うと自分を裏切ってそんな資料を作ることもある。たまに。
そんな時は上司のオボエも良い(笑)。

なんとなく直感では「そんな簡単なわけないじゃないか」とは思いつつ、
テーマとしてはとても面白いので実は個人的には1年半ほど
意識はしてきている。ただ明快に答えをくれた本や人は未だ居ない。

そんな期待の中、読んでみた。
やっぱりはっきりとした答えは書いてなかった。

今、このテーマの延長上で考えていることは
「マンション販売でのPOSシステムを作れないか?」ということ。
コンビにやスーパーのものよりも、より広告やSP寄りに。
「○○と言う媒体に××円投資したらX戸のマンションの売上があった、
 という結果から、どの媒体にどれだけの広告予算を配分するのが最適か?」
ということをシステムで導き出す、というもの。

この本での答えは「目安を決めて何回か繰り返して導き出すしかない」
なのだそうだ。マンション販売では費用対成約数の平均を
目安とするべきなのだろうか。

もう一つ、この本で気になったのは「顧客の生涯価値」。
マーケティングの本には良く出てくる言葉だ。
大半のお客様は人生で1回しかマンションは買わない。
『「生涯価値」なんて関係ない。常に新規顧客を追うべきだ!』
『やはり少なくても買い換えや口コミとかを意識して「生涯価値」も
 その延長で考えるべきだ』
どちらなのだろう?

少なくとも当社の今までのやり方は「焼畑的」である。
各社がCSに力を入れ始めているのに、このままでいいのか。


著者: ジェームズ・レンスコルド, 上野正雄
タイトル: マーケティングROI

集客を約束する7つのマーケティング戦略/村山 涼一


著者: 村山 涼一
タイトル: 集客を約束する7つのマーケティング戦略

★★☆☆☆
小生も愛読する「販促会議」で連載した
「マーケティング110番」に加筆したもの。
引用が多すぎる、と思った。
ポーターの「 競争戦略論 」などは何回出てきたのか。
切り口の面白さは評価できるが、他人の言葉で引っ張りすぎ。

・・・ちょっと厳しすぎたコメントだったかな?
「販促会議」での連載をとても楽しみにしていたし、
故に手にととる前の期待が大きすぎたから、かも。

著者: 村山 涼一
タイトル: 集客を約束する7つのマーケティング戦略

上に立つ者の人間学―成功への生き方・考え方とは何か/船井 幸雄


著者: 船井 幸雄
タイトル: 上に立つ者の人間学―成功への生き方・考え方とは何か

★★★☆☆
久々に船井先生の本を読んだ。学生時代はよく読んだが
最近はとんとご無沙汰だった。

派遣社員さんの面談が続く
(先日の『目の綺麗な方』は先方から断られた・・・)
中で、本棚にあるこの本が目に留まって一気に読み干した。

一番こころに残ったのは「経営コンサルの秘訣」ということろの、
「次の四つにハイと答えられないものは勧めてはいけない」というもの。
①あなたは、相談されることを感情的にみて、やりたいのですか、
 やりたくないのですか?
②その「やりたいこと」に自信がおありになるのですか?
③それをやると、あなたやあなたの部下がネアカになりますか?
④万が一、失敗した時には、他人に迷惑を掛けず、あなたの責任で
 処理をなさいますか?
四つともYESならば
「どうぞ、おやりなさい。しかし挑戦意欲と、成功への熱望を
いつまでも持ってくださいね。それから絶えざる努力を期待してますよ」
と船井先生はクライアントに言うのだそうだ。

自分が何かプロジェクトを進める上で、とても参考になりそうだ。
でも「コストカッター」としては③がハードルが高い、と思った。
誰かが、いやみんなが嫌がることでも、
やらなきゃいけないことがきっとある。


 著者: 船井 幸雄
タイトル: 上に立つ者の人間学―成功への生き方・考え方とは何か

ブランド・マネージャー―たった一人のBMで会社がよみがえる/水野 与志朗


著者: 水野 与志朗
タイトル: ブランド・マネージャー―たった一人のBMで会社がよみがえる

★★★★☆
「マーケットリーダーの反対のことをしろ」
その通りだと思った。
当社は他社の強者戦略を取れるようなポジションに無いにも
関わらず、いつも「MeToo」ばかりしている。
「あそこがやったからうちも」というのは社内プレゼンでの
説得の際に最も効果的なフレーズである。残念ながら。

「あんなブランドは所詮・・・」というキーワードをつかって
既存の成功者をけなして「自分のブランドは、決してそうじゃない
自分のブランドは・・・」と今度は誉めまくって
「正反対のルール」を作れ、と。

あと、「他社が自社の戦略を真似してきたら徹底的に無視をしろ。
「所詮モノマネ」でしかないし、却って自分のブランドが「本物」
として光る、というのも面白い。

筆者は各社でブランドマネージャーを歴任したそうだが、
社内調整や営業との摩擦のくだりは「実務に詳しいな」と感じた。
どんなに良いことを考えても、現場で実行されなきゃ意味が無い。


著者: 水野 与志朗
タイトル: ブランド・マネージャー―たった一人のBMで会社がよみがえる

あなたを活かすコーチング/吉田典生



著者: 吉田 典生
タイトル: あなたを活かすコーチング―いつもうまくいく人の会話術


★★★☆☆
前職の方の退職に伴い、いま新しいアシスタントの面接をしている。
派遣社員として来ていただくことになる。
今日お会いした方は「目」が素晴らしい方で、
真っ直ぐ見つめ返す眼差しに
力強さややる気を感じてとても嬉しくなった。

「使う」「使われる」だけの関係で終わるのか、
「正社員」「派遣社員」というタテマエはありながらも
お互いに高めあえる存在になるのか。

「一人でできること」なんてたかが知れている、
と最近諦めでも無く素直に思えるようになった。
「良い仕事」をするために、「高い理想」を実現するためには
やはり信頼し合える仲間やパートナーが必要だと実感する。

そのためにもこの本を読んでみた。
アシスタントの方にとっても「良い出会い」になるように
出来るだけのことはしてみようと思う。


著者: 吉田 典生
タイトル: あなたを活かすコーチング―いつもうまくいく人の会話術

ナンバ健康法―「古武術」でカラダが楽になる!強くなる!/金田 伸夫


著者: 金田 伸夫
タイトル: ナンバ健康法―「古武術」でカラダが楽になる!強くなる!

★★☆☆☆
小生の古武術の師でもある甲野善紀先生 に触発された
桐朋高校バスケ部の先生が書いた本。
同校は古武術の動きを取り入れて、東京有数の強豪になった。
甲野先生と小生との差はあまりにも広く、その間を埋めるヒントに
ならないかと思い手にした。

甲野先生は古武術に留まらず、各種スポーツに
「ねじらない、うねらない、ためない」動きを生かした指導を
されている。「歩き方」にもそれを生かしたものが
「ナンバ歩き」であり、その動きや他の気づきを「健康法」として
まとめている。

初心者としては取っ付き易いとは思うが、
お風呂や寝かたまで「ナンバ」というのは
ちょっと違うのじゃないか?と思った。
普通に「私が考えた健康法です。ご参考まで」と
言えばいいのに。

まぁ、突き詰めて考えてしまう、考えていたい小生には
以上のことは大問題であるが、
「最近話題のナンバってなに?」という
程度には良いと思いますよ。


著者: 金田 伸夫
タイトル: ナンバ健康法―「古武術」でカラダが楽になる!強くなる!